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CO2削減に向けた企業・自治体の取り組み事例とメリット

環境対策トレンド
CO2削減に向けた企業・自治体の取り組み事例とメリット

脱炭素やカーボンニュートラルへの対応が迫られる中、CO2排出量を如何に削減するかが企業・自治体にとって大きな課題となっています。環境への取り組みは企業や自治体の評価にも直結するようになっており、CO2削減への取り組みが重要視されています。
本記事では、CO2削減に向けて企業ができる取り組みやそのメリット、取り組み事例を解説します。

目次

CO2削減に向けた取り組みが必要な理由

地球温暖化の進行は、気候変動による自然災害の激甚化や生態系の破壊など、社会全体に深刻な影響を及ぼしています。CO2(二酸化炭素)は温室効果ガスの中でも特に排出量が多いため、気候変動対策ではCO2排出量の削減が重要な取り組みとされています。
国際的にはパリ協定に基づき、各国が温室効果ガス排出量の削減目標を掲げており、日本においても2050年カーボンニュートラルの実現が宣言されています。

こうした社会的な流れを受け、企業にもCO2排出量の把握や削減に向けた対応が求められています。さらに、ESG投資の拡大や、サプライチェーン全体での排出量開示(Scope1〜3)を求める動きも広がっており、CO2削減への対応が不十分な企業は、資金調達や取引関係に影響を受ける可能性があります。
このように、企業活動におけるCO2排出量の削減は、「社会的責任」にとどまらず、「経営上の必須課題」に変化しています。

CO2削減に向けて企業・自治体ができる取り組み

企業が実施できるCO2削減施策は多岐にわたりますが、主に以下のような取り組みが効果的です。

エネルギー使用の効率化

CO2削減の第一歩として重要なのが、エネルギー使用の効率化です。例えば、工場やオフィスにおいて以下のような取り組みが行われています。

・高効率空調・LED照明への更新
・老朽設備の省エネ機器への置き換え
・インバータ制御による電力使用量の最適化
・EMS(エネルギーマネジメントシステム)による使用状況の可視化

特に「見える化」は重要であり、どこでどれだけ電力を消費しているかを把握することで、無駄なエネルギー使用を削減しやすくなります。

再生可能エネルギーの導入

太陽光発電や蓄電池など、再生可能エネルギーの導入もCO2削減に効果的です。
自家消費型の太陽光発電を導入することで、購入電力を削減しながらCO2排出量を抑えられます。また、蓄電池を組み合わせることで、電力需要のピークカットや災害時のBCP対策にもつながります。

近年は、再エネ由来の電力プランを活用する企業も増えており、自社設備を持たずに再生可能エネルギー比率を高めるケースも見られます。

業務プロセスのデジタル化

業務プロセスのデジタル化も、間接的なCO2削減につながります。
例えば、書類の電子化、Web会議の活用による移動削減、IoTによる設備監視の自動化などによって、紙資源や移動に伴うエネルギー消費を抑制することが可能です。
業務効率化によって作業時間や設備稼働の最適化が進めば、さらなるエネルギー使用量の削減にも寄与します。

サプライチェーンの見直し

CO2排出量は、自社だけでなくサプライチェーン全体で発生しているため、近年は原材料調達・生産・物流・販売まで含めた全体最適の視点が重視されています。
具体的には、環境負荷の少ない原材料への切り替え、包装材削減やリサイクル推進、輸送ルートの最適化、地産地消による輸送距離短縮などの取り組みが進められています。
特に物流分野では、積載率向上や共同配送などによるCO2削減も重要な取り組みです。

社用車/公用車EV化の推進

企業が営業や配送などに利用する社用車や、自治体で使用する公用車をEV(電気自動車)へ切り替えることも効果的です。
EVは走行時にCO2を排出しないため、ガソリン車と比べて環境負荷を低減できます。再生可能エネルギー由来の電力と組み合わせれば、さらに脱炭素効果を高められます。
加えて、燃料費やメンテナンス費の削減につながるケースもあり、中長期的なコスト抑制効果を期待できます。

企業・自治体がCO2削減に取り組むメリット

CO2削減の取り組みはコスト負担と捉えられがちですが、実際には多くのメリットをもたらします。

中長期的なコストの削減

省エネ設備や業務効率化によって、電力使用量や燃料消費を削減できるため、エネルギーコストの抑制につながります。
特に、近年は電気料金や燃料価格の高騰が続いており、エネルギー使用量そのものを減らす重要性が高まっています。
また、設備の最適運用によって故障リスクや保守負担を軽減できる場合もあり、長期的な経営効率の改善効果が期待できます。

ブランド価値の向上

環境配慮への取り組みは、企業イメージ向上に直結します。
近年は消費者や取引先、投資家の間でも環境意識が高まっており、脱炭素への姿勢を明確に示す企業が評価されやすくなっています。
特にB2B分野では、「環境対策をしっかりと行っている企業かどうか」が取引条件の一部になるケースも増えており、CO2削減は競争力強化につながります。

規制強化への対応リスク低減

今後、環境規制や排出量開示義務はさらに強化される可能性が高いでしょう。
そのため、早い段階からCO2削減へ取り組んでおくことで、将来的な制度変更や規制強化への対応リスクを抑えやすくなります。
また、排出量の可視化やデータ管理体制を整備しておくことで、取引先からの環境情報開示要請への対応も容易になります。

従業員の意識向上や採用力の強化

環境問題への取り組みは、従業員のモチベーション向上にも寄与します。
特に若い世代では、「社会課題に向き合う企業で働きたい」と考える人も多く、環境配慮は採用活動にも影響を与えます。
また、社内全体で省エネや環境改善への意識が高まることで、コスト削減や業務効率化などが進みやすくなり、企業全体の競争力を底上げする要素にもなります。

企業・自治体のCO2削減への取り組み事例

以下ではCO2削減に積極的に取り組んでいる企業・自治体の事例を紹介します。

既存建物のZEB・PEB化

環境省「脱炭素化の方向性を持った具体的な取組事例」によれば、株式会社竹中工務店 東関東支店では、既存建物において一次エネルギー消費を7割削減し、残りの3割を太陽光発電で賄うことで、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)・PEB(プラス・エネルギー・ビル)化を達成しました。
具体的には、自然換気口の追加や自然採光の最大利用などを進めた上で、照明の省エネ化(LED、人検知制御)を推進。屋根・外壁の高断熱化や高断熱ガラスの導入、地中熱・太陽熱の利用による空調の省エネ化も進めました。
また、部署ごとに設置していたプリンタ等を広く共有し、台数を約半分にすることで、機器が消費する電力量を削減しZEB化を達成。さらに太陽光発電も導入することで、PEB化も実現しました。

出典:環境省「脱炭素化の方向性を持った具体的な取組事例」p.18

省エネ投資・エネルギー効率改善の推進

経済産業省関東経済産業局「企業の脱炭素取組事例」によれば、株式会社日立ハイテクソリューションズでは、恒温槽更新やLED照明化、EV導入などの積極的な省エネ投資を推進しており、2021年度にはインターナルカーボンプライシング(企業が自社のCO2排出量に社内で独自の価格を設定し、脱炭素対策を促進する取り組み)を導入しました。
また、再生可能エネルギーへの100%切り替え、オフセットクレジットの利用も進めています。さらに、自社のガイドラインに沿った環境貢献部材の調達、環境配慮設計の推進、社外向けWebサイトでの情報開示などにも取り組んでいます。

出典:経済産業省関東経済産業局「企業の脱炭素取組事例」p.26

公用車としてEVを導入

京都府福知山市では、「2040年までに公用車に占めるEV等(電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車)の割合を100%にすること」を目標として掲げています。この目標に基づき、2021年にはEV3台とPHEV1台を導入しました。
また、EVに接続できる可搬式給電器を購入し、災害時にEVを「動く蓄電池」として活用できる体制を整えています。
さらに、市内の武道館に蓄電池とV2Bシステムを設置することで、EVを通じた再エネの活用と防災力の向上につなげています。

出典:福知山市「ゼロカーボンシティ実現に向けて」

社用車/公用車EV化でCO2削減

CO2を削減する方法にはエネルギー使用の効率化や再生可能エネルギーの導入など多様な方法がありますが、社用車EV化も効果的な取り組みの一つです。
CO2排出量を削減し脱炭素化に貢献することはもちろん、スマート充電を利用することで電気料金の抑制も可能です。

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