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法人EV導入ガイド|導入の流れ・ポイント・事例を解説

社用車EVシフトのノウハウ
法人EV導入ガイド|導入の流れ・ポイント・事例を解説

地球温暖化対策が喫緊の課題となる中、走行時にCO2を排出しないEVの導入が注目されており、世界的にEVシフトが進んでいます。しかし、「EVをどのように導入すればいいかわからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、EVシフトの現状とEV導入のメリット、導入時に押さえておきたいポイントを解説します。

本記事でわかること
  • 法人がEVを導入するメリットは何か
  • 法人がEVを導入する際の具体的な進め方と必要な準備
  • EV導入を成功させるための注意点と導入事例

目次

EVシフトの現状

EVシフトは世界的に進んでおり、国際エネルギー機関(IEA)の統計によれば、2025年には世界のEV販売シェアは25%となりました。

EVシフトに関する世界の動きを見てみると、中国は2035年を目処に新車販売を環境対応車のみとする(ハイブリッド車含む)目標を掲げています。また、国別でのEV販売台数で中国は世界トップとなっています。
ヨーロッパでもEVシフトは進んでおり、特にノルウェーはEV普及率が非常に高い国の一つです。イギリスでもEV普及のために、補助金や充電インフラの整備などの支援策を提供しています。
アメリカでは州によってEVシフトの取り組みに違いがありますが、例えばカリフォルニア州は、2035年までに新車販売の全てを「ゼロエミッション車」にする目標を設定しました。

日本においてもEVシフトに向けた方針を打ち出しており、2021年には、2035年までに「新車販売で電動車100%を実現」する方針を発表しています。世界の動向に比べると日本のEVシフトは停滞気味であり、一般社団法人日本自動車販売協会連合会および一般社団法人全国軽自動車協会連合会の統計によれば、2025年度の新車販売のうち、EVの占める割合は1.7%にとどまっています。

世界や日本のEVシフトの現状や日本の取り組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。

法人がEVを導入するメリット

法人がEVを導入するメリットとしてまず挙げられるのが運用コストの削減です。EVは自動車重量税や自動車税に減税制度が適用されるため、節税による維持管理コスト削減が期待できます。

また、EVの充電にかかる電気料金は、適切な設備を導入すればガソリン代より安価になるケースが多く、走行距離が長い車両ほど効果を得やすくなります。

さらにコスト以外にも、EV導入は脱炭素や環境配慮への取り組みとして評価されやすく、企業イメージ向上やESG投資の対象としての評価向上、資金調達面でのメリットにつながる可能性があります。

以下の記事では、EVの導入メリットや導入課題の解決方法について詳しく解説しています。

EV導入の流れ

EV導入は以下の流れに沿って行っていきます。

①導入目的整理

まずは、EV化の目的を明確にします。燃料費・維持管理コストの削減なのか、CO2排出量削減・脱炭素化対応なのかを明確にします。その上で、「どのような車両を、何台EVに変更するのか」を整理することが重要です。例えば、EVを営業車として利用するのか、配送・物流用途なのか、公用車として利用するのかなどによって、必要な車種や充電環境は変わります。
また、1日の走行距離や利用頻度、なども事前に把握しておく必要があります。

②EV車種・台数を検討する

導入目的を整理した後は、用途に合ったEV車種や導入台数を検討します。
例えば、営業車のように短距離利用が中心であれば普通乗用車タイプ、配送用途であれば積載量や航続距離を重視する必要があります。
また、一度に全車両をEV化するのではなく、一部の車両から段階的に導入するなど車両の更改計画も必要となります。

以下の記事では、主な車種ごとの航続距離の目安を解説しています。

③充電設備を検討する

EV導入では、車両だけでなく充電環境の検討も重要です。
一般的には近隣の充電スタンドに出向いて充電をするイメージが強いですが、充電スタンドに行く時間や待ち時間、通常の電気代の何倍もする費用を考慮すれば、自施設内に充電器を設置するのが最も効率的で安価です。

充電器には、普通充電器と急速充電器があり、利用状況に応じた選定が必要になります。また、充電器を導入する際は、既存の契約電力や設備容量、導入予定台数、設置スペース、将来的な拡張性なども確認しなければなりません。また、急速充電器は定期点検や部品交換などの保守が必要となりますが、普通充電器であれば基本的にはメンテナンスフリーです。
これらを考慮すると、急速充電器の複数台の所有は現実的ではなく、実質、普通充電器が最適解となります。
特に法人では、複数台を同時充電するケースも多いため、充電するタイミングやスピードを柔軟に変更できる「充電制御(スマート充電)」に対応した充電器を選定する方が良いでしょう。スマート充電対応充電器と言ってもいろいろあります。その中でも「OCPP対応充電器」は、遠隔監視や負荷分散、将来的な拡張に対応しやすく、法人導入で有力な選択肢となります。

以下の記事では、充電設備導入に伴う電力不足を解決する「充電制御」について解説しています。

④施工業者に設置を依頼する

充電器導入の計画が決まった後は、施工業者へ設置工事を依頼します。
まずは現地調査を行い、配線ルートや分電盤の位置、設備容量、駐車レイアウトなどを確認した上で、工事内容や見積りを決定します。その際、充電制御を前提とし、設備増強を避ける設計にすることがコストの抑制において最も重要なポイントであり、それを理解した事業者を選定することが必要です。これを考慮せずに施工を依頼すると、充電器の定格出力×台数分の設備増強をした設計となってしまい、多大なコストが発生してしまいます。

EV充電器工事では電気工事が必要となるため、「第二種電気工事士」以上の資格を持つ施工業者への依頼が必要です。
また補助金を活用する場合は、申請条件や工事スケジュールを事前に確認しておくことも重要です。
設置後は、実際の運用状況を確認しながら、充電時間や充電制御などを最適化していきます。

施工業者の選び方や設置工事の流れについては、以下の記事で詳しく解説しています。

⑤EV充電器の運用

EV充電器は設置して終わりではなく、安定な運用の実現が重要です。

例えば、受電する側の施設と複数台の充電器が同一契約内にある場合、充電に当てられる時間帯や契約電力の許容範囲などを予め決定し、その制約内で効率よく充電器が稼働できるような充電計画を策定する必要があります。一方、充電専用に当てられた契約であっても許容範囲内に収める必要があるため、最適な配分が必要となります。

最適なEV充電について詳しくは以下の記事ご覧ください。

企業のEV導入事例

自治体や企業では、EV導入が徐々に進んでいます。例えば北海道では、「ゼロカーボン北海道」の一環として、公用車へのEV導入や太陽光発電設備整備を推進しています。

運輸業界や卸売業界では、ラストワンマイル配送向けにEVトラックを導入し、2030年までに20,000台の導入を目指している企業や、配達用EV軽自動車を導入し、CO2排出量削減と効率的な充電管理を推進している企業などがあります。

また不動産業界では、スマート充電器を活用したカーシェアやV2G実証を進めている企業があるなど、EV活用はさまざまな業界へ広がっています。

業界別の事例の詳細については以下の記事をご覧ください。

まとめ

世界ではEVシフトが加速しており、中国や欧州、アメリカではEV普及やゼロエミッション化に向けた政策が勧められています。日本でも、政府が2035年までに新車販売の電動車100%化を目指す方針を掲げています。

法人がEVを導入することは、税制優遇や燃料費削減によるコスト低減に加え、ESG・脱炭素対応による企業価値向上も期待できます。導入時には、利用目的や走行距離に応じた車種・台数選定、充電設備や充電制御の検討、運用体制の整備が重要です。
また、設備容量や将来の拡張性を踏まえた提案やサポートを行える事業者選定も導入成功のポイントとなります。

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FAQ

はい。国や自治体では、EV車両やEV充電設備の導入を対象とした補助金制度が実施されている場合があります。ただし、対象となる車種や設備、補助額、申請期間は制度ごとに異なるため、導入前に最新の公募情報を確認することが重要です。

いいえ。すべての拠点で一斉に導入する必要はありません。まずは営業所や事業所など、EVを活用しやすい拠点から導入し、運用状況や充電環境を確認したうえで段階的に拡大する方法が一般的です。これにより、導入コストや運用上の課題を把握しながら、無理のないEVシフトを進めることができます。

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