環境問題に取り組む企業の事例とメリットを解説

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環境問題に取り組む企業の事例とメリットを解説

環境問題への対応が世界的な課題となっており、日本でも数多くの企業が環境対策を推進しています。環境問題に取り組むことは温室効果ガスの排出削減に貢献するだけでなく、企業イメージの向上やビジネスチャンスの創出など多くのメリットをもたらします。
本記事では、環境問題に取り組むことのメリットや、先進的な取り組みを実施している企業の事例をご紹介します。

目次

企業の環境問題への取り組みが求められる背景

地球温暖化をはじめとする環境問題が世界的に深刻化しているなか、脱炭素やSDGs(持続可能な開発目標)の実現に向けて各国政府が取り組みを進めています。2015年には、気候変動問題に関する国際的な枠組み「パリ協定」が制定され、世界各国が協力して温室効果ガスの排出を削減することが合意されました。こうしたことを背景に、企業が環境対策に取り組むことの必要性が高まっています。

環境問題に対しては個人単位での取り組みも不可欠ですが、化石燃料を大量に消費し、温室効果ガスの排出量が多い企業単位の取り組みも極めて重要です。

また、近年は環境問題への意識が高い顧客も増えており、環境への負荷が高い製品は敬遠される傾向があります。このため、企業の売上やブランドイメージの向上という観点からも環境問題への取り組みが重要になっています。

環境問題の種類

環境問題の種類には主に以下のものがあります。

・地球温暖化
人間の活動によって大気中の温室効果ガスが増加し、地球の平均気温が上昇する現象です。気温上昇は、海面上昇、異常気象の増加、生態系への影響などさまざまな問題を引き起こし、農作物の不作や水不足、熱中症のリスク増加など、人々の生活に深刻な影響を及ぼします。

地球温暖化が世界的な課題となるなかで注目されている「カーボンニュートラル」については、以下の記事をご覧ください。

・海洋汚染
プラスチックごみや生活排水、工業排水、油濁などによって海水が汚染されることです。海洋生物の誤飲や海洋生態系への悪影響、漁業への被害などが懸念されます。汚染物質が食物連鎖によって人体に蓄積され、人々の健康に影響を与える可能性もあります。

・森林破壊と砂漠化
森林は、二酸化炭素を吸収し、酸素を供給するなど、地球環境の維持に重要な役割を果たしています。森林破壊が進むと、地球温暖化や生物多様性の損失、土壌侵食などを引き起こします。乾燥地帯においては、森林破壊や過放牧などが原因で土地が荒廃する砂漠化も深刻な問題です。

・大気汚染
工場や自動車からの排気ガス、PM2.5などによって空気が汚染されることです。呼吸器疾患や循環器疾患などの健康被害、酸性雨による森林や湖沼への影響が懸念されます。

・生物の絶滅
生物多様性は、生態系のバランスを維持するために重要であり、食料や医薬品など、人々に多くの恵みをもたらします。しかし、人間の活動による生息地の破壊や乱獲、外来種の侵入などによって、多くの生物が絶滅の危機に瀕しています。

・資源の枯渇
石油や天然ガスなどの化石燃料や、鉱物資源、水資源など、地球上の資源が人間の過剰な消費によって枯渇しつつあります。資源の枯渇は、エネルギー不足や経済活動の停滞、紛争を引き起こす原因となります。

企業が環境問題に取り組むメリット

企業が環境問題に取り組むことには以下のメリットがあります。

企業イメージが向上する

環境問題への取り組みは、企業が社会的責任を果たしているという姿勢を示すものであり、顧客の共感を呼び、企業イメージの向上につながります。倫理的な消費を志向する顧客が増加するなかで、境に配慮した企業はより多くの支持を集め、ブランド価値を高めることが可能です。

新たなビジネスチャンスが創出できる

環境問題への取り組みは、革新的な技術やサービスの開発を促進し、新たなビジネスチャンスを創出する可能性を秘めています。例えば、再生可能エネルギーの利用や省エネルギー技術の開発は、新たな市場を創造し、競争力を強化することにつながります。

コスト削減できる

環境負荷の低減を進めることで、エネルギー消費量や廃棄物量の削減を実現でき、コスト削減に貢献します。省エネルギー設備の導入や廃棄物リサイクルの推進などを通して、企業は長期的な視点でコスト削減を進めることができます。

投資を受けやすくなる

環境問題への取り組みは、ESG (環境・社会・ガバナンス) 投資の観点から評価され、投資家からの支持を集めやすくなります。持続可能な社会の実現に向けて環境に配慮している企業は、長期的な安定成長が見込める投資先として魅力的です。

従業員のモチベーションが向上する

環境問題への取り組みは従業員の環境意識を高め、自社が環境問題の解決に貢献しているという実感を得ることで、企業への愛着や誇りが育まれます。このことは従業員のモチベーション向上につながり、企業目標に共感することで、人材の定着率が向上する効果も期待できます。

メディア露出の可能性が広がる

環境問題への積極的な取り組むことで、メディアに取り上げられる機会が増え、企業の認知度向上に貢献します。メディア露出を通して、企業理念やビジョンを広く社会に発信することにより、新たな顧客獲得や優秀な人材の確保にもつながります。

環境問題に取り組む企業の事例

以下では、環境問題に取り組む企業の事例をご紹介します。

トヨタ自動車

トヨタ自動車では目標を掲げ、中長期的な視点から環境対策に積極的に取り組んでいます。
具体的には、2050年までに工場での温室効果ガス排出量ゼロの達成や、新車平均走行時の温室効果ガス排出量90%削減を掲げているほか、循環型社会の実現に向けて、日本で培ったリサイクルの技術・システムのグローバル展開を進めています。
生物多様性の保全にも力を入れており、工場周辺の緑地保全や植樹活動などを通して、自然との共生をめざしています。

出典:トヨタ自動車株式会社 「トヨタ環境チャレンジ2050」

キッコーマングループ

キッコーマングループは、2050年までに温室効果ガス排出量ネットゼロの実現をめざしています。具体的な目標として、2030年までに2018年度比で温室効果ガス排出量を50%以上削減することを掲げており、Science Based Target(SBT)の認定を取得しました。
具体的な取り組みとしては、使用電力の「再生可能エネルギー由来」への切り替えや太陽光発電設備の導入などが挙げられます。また、製造部門ではみりんの仕込タンクにおける温度管理の変更を通じた温室効果ガス排出量の削減、物流部門では共同配送の実施など、さまざまな取り組みを通して環境負荷低減を進めています。

出典:キッコーマングループ 「環境への取り組み」

EV導入で環境問題に取り組もう

温室効果ガス削減をはじめとする環境問題に取り組むことは非常に重要であり、企業イメージの向上やコスト削減、投資の呼び込みなどを図るうえでも積極的な取り組みが求められます。

環境課題に対する効果的な取り組みの1つが、社用車/公用車のEV化です。
社用車/公用車のEV化を進めることで、輸送部門の環境負荷の低減を進めることができ、環境意識の高い先進的な企業というイメージの醸成につながります。

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